ゆったりcg独学研究所。



宇宙は何故、人間にとって都合よく出来ているのか
面白かったので抜粋してみました。
一部、収縮だとかわからない用語が出ると思いますけど、是非読んでみて下さいね。

 人間原理の宇宙観

まるで人間を生むことを目的とするかのように、宇宙のすべてが精密に調整されているのは、なぜか。
「それは、神の思し召しなのだ。人間を生みだそうとする神の意思が、宇宙のすべてを調整したのだ」
これでは、近代科学が登場する以前の世界観に逆戻りしてしまいます。
ならば、こう考えてみては、いかがでしょうか。
もし、宇宙のなかにある物質やエネルギーの量が多くて、膨張に急ブレーキがかかり、あっと言う間に収縮に転じていたら。逆に、物質やエネルギーが少なくて、宇宙がずっと速い膨張を続けていたら。
あるいは、陽子と中性子を結びつける力が、今より少し強かったり、少し弱かったりしたら。
こうした宇宙において、人間が生まれてくることは不可能です。
人間が生まれないのですから、人間がそうした宇宙の存在を認識することもありません。
人間が宇宙を見て「この宇宙は人間にとって、都合が悪くできているなあ」と思う状況は、当然発生しないのです。
つまり、「宇宙はなぜ、人間にとって都合よくできているのか」という問いに対する答えは、「それは、人間がいるからだ」というものになる。
こうした考え方を人間原理といいます。
人間がいるから、の「から」は、人間のために、とか、人間に合わせて、という意味ではありません。
「人間を生んだ宇宙」にいる人間が宇宙観測する以上、宇宙は当然、人間を生む条件を整えている、と言う事です。

宇宙が人間にとって都合がいいのは、人間がいるから。
このように説く人間原理は、世間ではしばしば、その本質をゆがめられて伝えられています。
人間のために、人間に合わせて、宇宙のすべてが整えられている、と唱える説だと誤解されているのです。
そのため、宇宙に人間が生まれたのは、神の大いなる意思に基づく、必然の出来事だったのだ、
などと言う非科学的な方向に話がずれてしまいます。

人間が宇宙に生まれたのは、偶然かもしれない。でも、私たちが宇宙を見ると、宇宙は私たちを生みだすべく設計されているかのように、必ず見える。
ここに、偶然を必然に変えるからくりがあるわけです。


大宇宙・七つの不思議 佐藤勝彦・監修 より抜粋

せっかく打ち込んだのに、
GoogleBooksに全て載っていると言うこの悲しさ。
ページ載せ過ぎ!

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